イランのサーレヒー原子力庁長官が、新たに、2つの原子力発電所の建設が開始されることを明らかにしました。
モッラーイー解説員
サーレヒー長官は、8日月曜、イランの核活動について説明する中で、「大統領の指示により、100億ドルの投資をもって、2つの新たな原子力発電所の建設活動が開始される」と語りました。
また、核合意の実施により、イランでのウラン濃縮と重水の製造は維持されているとし、「イランで生産された重水の余剰分の売却も現在、検討されており、核 産業は順調な活動を見せている」としました。さらに、核技術の発展におけるイランへのさまざまな圧力や脅迫に向けた西側の努力に触れ、「西側の問題は、武 器、経済、技術、貿易、あるいはイランの科学でもない。彼らは、イスラム革命のメッセージが世界に広がることを懸念している」と語りました。
サーレヒー長官は、これ以前にも、ヨーロッパの大企
業がイランの重水の購入を望んでいるとし、「ヨーロッパの2カ国への10トンから15トンの2つ の積荷の提供に関して協議が進められており、40トンの重水のロシアへの売却に関する契約が、近い将来、締結される」と語りました。
イラン原子力庁は、一部のヨーロッパ・アジア諸国によるイランでの原発建設の提案を歓迎しています。イラン国会は政府に対し、2万メガワットの原子力発電を義務付けています。
また、イランとロシアの原発建設に関する協力の拡大は、イランの政府と国民の要請となっています。また、これらの原発は、核燃料を必要としており、 その燃料を生産するためのイラン国内でのウラン濃縮活動は、これまでのイランと6カ国の協議の中で認められた問題のひとつです。
世界の人口は、今後30年で20億人増加すると言われています。当然のことながら、増大するエネルギーの需要を満たし、気候変動に対処するために、世界の国々は、クリーンなエネルギーである核エネルギーの利用を求めるだろうと思われます。
イランのみならず、世界の全ての国々が原子力発電を必要としており、現在、イランの近隣諸国をはじめとする多くの国が、原発の利用を目指しています。
イランは、莫大な投資により、教育や科学技術の分野で大きな発展を遂げ、包括的な国家計画により、核の平和利用において、大きな成果を手にしています。現在、この技術は、医療、農業、工業の分野で利用されているのです。
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